◆妊娠編
初期(1~15週)
中期(16~27週)
後期(28週以降)

出産-いろんな出産方法を知ろう

分娩の種類

近年、「納得のいく産み方をしたい」という声が増えています。
もし希望の出産方法がある人は、それを受け入れてくれる病院を選ばなければなりません。
出産方法にはいろいろありますので、長所・短所をよく知った上で、あなたに合った産み方を
見つけましょう。

◆自然分娩
陣痛が自然に来るのを待ち、お産の流れにそって経腟分娩をすること。自然な経過を大事にするが、分娩監視装置をつける、血管確保のために点滴をするなど、母子の安全確保のための医療を行うのが原則。陣痛が弱ければ陣痛促進剤を使い、強すぎて危険なときは子宮収縮抑制剤を使うことがある。分娩が長引いた場合には、吸引分娩・鉗子分娩になることもある。

◆無痛(麻酔)分娩
麻酔を使って産痛をとる麻酔分娩のこと。最近はほとんどが硬膜外(こうまくがい)麻酔分娩といって、麻酔の範囲が子宮と産道付近に限られる局所麻酔なので、産婦の意識ははっきりしている。産婦自身もお産の進行がわかり、誕生後の赤ちゃんのうぶ声も聞けるし、抱いて授乳することも可能。

◆帝王切開
経腟分娩ではなく、おなかを切って直接赤ちゃんを取り出すお産のこと。母体と胎児の状態によってあらかじめ日にちを予定することが多いが、お産の進行中に緊急に帝王切開になることもある。硬膜外麻酔や腰椎麻酔による帝王切開は、下半身に限る局所麻酔なので、産婦の意識ははっきりしていて、赤ちゃんのうぶ声を聞いたり対面することも可能。異常分娩なので保険が適応される。

◆座位分娩
座位、つまり上半身を起こした姿勢で出産すること。仰向け姿勢より赤ちゃんが下降しやすいメリットがある。最近は分娩台そのものが背もたれの角度を調節できるようになっているので、産婦の希望で平らにも座位にも対応でき、自由に姿勢を変えられることが多い。

◆ソフロロジー法
精神的、肉体的訓練によって心身の安定を得るソフロロジーを応用した方法。陣痛をお産に必要なエネルギーと考え、痛みとしてではなく積極的な喜びとしてとらえるのが基本の考え。妊娠中から、東洋的な座禅やヨガを取り入れた訓練(イメージトレーニング、呼吸法、筋肉のリラクゼーション)を行う。

◆ラマーズ法
精神予防性無痛分娩法のひとつ。お産の進み方や陣痛のメカニズムを理解することで不安感や恐怖心を抑え、平常心で受け入れることを学ぶ。妊娠中から、緊張と弛緩のバランスをとる弛緩法と、お産の進行に合わせて行う呼吸法を練習する。

◆アクティブバース
医療者主導ではなく、産婦自身が能動的にお産をリードするという考えが基本。具体的には出産場所を自分で選ぶ、医療的な介助を受けない、お産のときは立ったり、座ったりなど自由な姿勢をとる、家族に囲まれてお産するなどがメインになるので、助産院や自宅でのお産がほとんど。どんなお産をしたいのか、イメージがはっきりしている人が自己責任で選択するのが条件。

◆水中出産
小さいプールのような場所で、30度程度の温水の中で行う分娩法。陣痛の痛みをやわらげつつ、より自然なお産をしようというのが目的。水中から雑菌が子宮内に入ったり、赤ちゃんが感染症にかかる場合もあるので、整った設備のもと、医師や助産師の介助を得て行う必要がある。

◆自宅分娩
住み慣れた自宅で、家族に囲まれて出産する。ただし、妊娠経過に問題がないことが必須の条件なので、妊婦健診は、産院できちんと受ける必要があり、助産師の介助も必要。分娩のための準備は、すべて自分で整えるため、必要なもの、部屋の用意などは早めに。衛生面や、トラブル発生時の緊急対応の面でも注意がいる。

妊娠したら気をつけたい事-生活編

妊娠したら気をつけたい事-生活編

赤ちゃんがおなかにいることがわかったら、今までとまったく同じ生活をつづけていいというわけにはいきません。最低限守るべき、生活ポイントを覚えておきましょう。


◆タバコ

タバコを吸うとニコチンが血管が収縮させ、血液の流れが悪くなります。すると、子宮の収縮が起こりやすくなり、胎盤の機能が低下して、流産や早産などのトラブルが起きやすくなります。
また、赤ちゃんに必要な酸素や栄養が行き届かなくなるため、低出生体重児(出生体重が2,500g未満の赤ちゃん)になったり、知能の発達や成長の遅れ、不正出血や早期破水を起こす可能性も。妊娠が判明したら、キッパリと禁煙しましょう。
タバコの副流煙にも有害物質が含まれているので、パートナーの方にもこの機会には気をつけても
らいましょう。


◆アルコール

妊婦さんがお酒を飲むと、母体の血液中とほぼ同じ濃度のアルコールが胎盤を通して赤ちゃんに送られてしまいます。つまり、赤ちゃんもお酒を飲んだ状態になってしまうということ。
飲酒による影響は特に妊娠初期に起こりやすく、ビールなら大びん2本、日本酒なら2合のお酒を毎日飲みつづけていると、脳の発育が遅れたり、体や知能に障害がある胎児性アルコール症候群の子が生まれる可能性があります。妊娠が判明したら、授乳期が終わるまでは禁酒が基本と考えましょう。

◆薬

受精卵から妊娠3週の終わりまでは「無影響期」と呼ばれ、この時期に飲んだ薬が赤ちゃんに影響することはありません。逆に最も注意が必要なのは、妊娠4週から7週(28日めから50日め)まで。この時期は赤ちゃんの体の重要な器官が形成されるときなので、器官や機能に奇形を起こす可能性がある催奇形性のある薬は服用しないようにしましょう。
妊娠8週から15週の終わり頃の期間も、慎重にしたい時期。妊娠16週以降は体の器官がほぼ完成するので、奇形が起こる可能性は少なくなりますが、機能の発育に影響する可能性は依然として残っています。妊娠に気づいたら、むやみに薬を服用せず、必ず医師に相談しましょう。

◆サプリメント

栄養が補給できるサプリメントは用量を守れば基本的に問題はありません。ただし、脂溶性ビタミンであるA・Dには注意してください。特に妊娠初期でのビタミンAの過剰摂取は赤ちゃんの骨の発育に影響があると言われています。医師に相談しながら生活に取りいれてみてください。

◆カフェイン

コーヒーや紅茶は1日に1~2杯程度であれば特に問題はありません。ただし、5杯以上になるとNG。めまいや頭痛、不眠の原因にもなるので、カフェインレスの飲み物やハーブティー、麦茶、ほうじ茶などにチェンジしましょう。

◆X線

多量の放射線を受けると、おなかの赤ちゃんに先天異常などを及ぼすことがありますが、レントゲン検査に使われるX線は放射線の量が微量です。検査目的の線量なら、まず大丈夫。ただ、妊娠中にレントゲン検査を行う場合は、どうしてもその必要があるかどうか、必ず医師と相談を。

◆運動

マタニティビクスやマタニティスイミングなどの運動は、妊娠16週以降、安定期に入ってから始めるようにしましょう。もちろん、妊娠中は激しい運動を控えます。

◆車や自転車

特に妊娠初期は注意力が散漫になっているものです。車の運転はできるだけ控え、どうしてもというときは短時間、短距離に限るのが◎。買い物の足として便利な自転車は、やはり転倒が心配。運動をかねてのんびり歩くよう心がけましょう。

◆ペット

もともと飼っていたペットを手放す必要はありません。ただし、新しくペットを飼うのは控えましょう。また、口うつしでエサを与えない、トイレの始末をしたあとは必ず手を洗うなどは、妊娠中は特に衛生面に気をつけましょう。

◆体重管理

妊娠中に体重が増えすぎると難産や糖尿病、妊娠高血圧症などの合併症を引き起こすリスクが高まります。体重増加は約10kgと考えてください。ただし、妊娠前から太りぎみだった人は、最大でも5~7kgにとどめるように気をつけます。
妊娠初期、つわりのある間は多少体重が減ってしまっても大丈夫。逆につわりのない人はこの時期に体重を増やさないよう気をつけましょう。

妊娠したら気をつけたい事-カラダのトラブル編

こんなときはすぐに産婦人科医の診察を!

次のような症状のときは、速やかに産婦人科医の診察を受けましょう。
妊娠にともなう生理的な変化や、出産の始まるしるしで心配のいらないこともありますが、ほうっておくと母子ともに危険な状態になることもあります。アレ?っと思ったらすぐに病院へ行きましょう。

◆おなかの張り・痛み 
出血とならんで、注意したいのがおなかの張り・痛みです。 まずは横になってからだを休め、様子をみて、それでおさまるようなら生理的な張りと考えられます。しかし、「痛みや張りがどんどん強くなる」「動けないほど強い痛み」「おなかが板のようにかたい」「出血をともなう」「発熱をともなう」 などのときは、絶対にほうっておいてはいけません。妊娠初期ならば、流産、子宮外妊娠、中期・末期ならば常位胎盤早期剥離、早産など、すぐに入院して手当てをしなければならない状態のこともあるので、すぐに医師に連絡をし、診察を受けましょう。おなかを打ったなどのときも、しばらく安静 にして様子をみて、少しでもおかしいと思ったら診察を受けましょう。

◆出血 
妊娠中に出血したときは、初期・中期・ 末期など時期にかかわらず、必ず受診しましょう。子宮腟部のびらんや子宮頸管ポリープなど心配のないものもありますが、自己判断は禁物です。妊娠初期ならば、流産、子宮外妊娠、胞状奇胎、中期以後ならば切迫早産や※前置胎盤、常位胎盤早期剥離などが考えられます。安静にして症状を医師に連絡し、診察を受けましょう。

※前置胎盤とは胎盤の位置が正常より低く、子宮の出口をふさいでいる場合をいいます。
大出血を起こすことがあり、出産時には帝王切開が必要になります。

◆頭痛 
強い頭痛が長くつづく、目に火花が散る、チラチラするというときは血圧の検査を受けましょう。妊娠高血圧症候群の可能性もあります。

◆つわりがひどく水分もとれない 
つわりは多くの妊婦が経験する症状ですが、くり返し吐いて水分も受けつけないときは「妊娠悪阻」の心配 があります。脱水や代謝異常をきたすおそれがあり、 点滴などが必要になる場合もあるので、急いで受診しましょう。

◆胎動が急に感じられなくなった 
「昨日までよく動いていた赤ちゃんが今日は一度も動きを感じられない」「胎動が極端に弱くなった」というときは、すぐに診察を受けましょう。なんらかの原因で赤ちゃんが弱まっていることが考えられます。

◆前期破水 
胎児を包んでいる卵膜が陣痛開始前に破れてしまうことです。妊娠のなかばで膜が破れると、胎児が子宮の中にいられなくなり流産・早産となります。(妊娠末期の場合は、入院治療で無事に出産できる可能性があります)。尿とも違う、さらさらした液体(羊水)が流れ出ているとき、あるいは液体が大量に流れ出たときは、急いで受診しましょう。

ご紹介したこれら以外にも、気になる症状がありましたら迷わず病院で受診するようにしましょう!

妊娠中の食生活について


◆初期

時期・・・1~4カ月

つわりで食欲がなければ無理して食べなくても大丈夫です

○良いパターン

  • 葉酸たっぷりの食事を心がけて
  • 水分補給もしっかり
つわりで食事がとれない場合でも水分だけはしっかり補給を忘れずに。水分が不足すると体力が消耗し、血栓ができやすくなります。妊娠初期に葉酸(ブロッコリー、ほうれんそう、グレープフルーツ、大豆、卵など)を摂取すると胎児の先天性形態異常のリスクを減らすことができます。

×悪いパターン

  • つわりでも無理して食べる
  • 「食べづわり」でついつい食べすぎ

つわりで食べられなくてもこの時期は赤ちゃんの成長にほとんど影響しません。無理して食べる必要はなく、「食べたいものを食べられるときに」でOK。注意したいのは食べないと気持ちが悪い食べづわりの場合。低カロリー食材を選んで体重が増えないよう気をつけてください。

◆中期

時期・・・5カ月~7カ月

不足しがちな鉄分やカルシウム、食物繊維などを意識してとるようにして

○良いパターン

  • 食物繊維、鉄分など栄養素を意識してとるようにする
  • 薄味を心がける

妊娠すると体内に水分をため込み、むくみやすくなります。低塩分&薄味の食事を。また子宮が大きくなると腸が圧迫され便秘がちに。便秘、貧血などのトラブルを防ぐためにも食物繊維、鉄分はしっかり補給を。

×悪いパターン

  • つわりが終わって、食欲がバクハツ!食べすぎ注意!
  • 「2人分食べなきゃ」とカロリー過剰摂取!

中期に入りつわりが終わると、それまで食べられなかった分をとり戻すかのように食欲がわいてくることがあります。でも食欲のままに食べているとみるみるうちに体重が増え、一気に5~5kg増ということもめずらしくありません。この時期は2~3kg増までに抑える努力をしましょう。

◆後期

時期・・・8カ月~10カ月

注意点は中期と同じものの、1回の食事量を減らして小分けにするとラクなことも

○良いパターン

  • 鉄分、カルシウムをたっぷりとる
  • 小分けにして食べる
胎児の体や胎盤で鉄分が使われるので貧血が心配。貧血で出産にのぞむと出血が増えるなど思わぬトラブルを招きます。また、おなかが大きくなると胃が圧迫され、一度に食べられなくなってきます。食事やおやつは1日4~5回に分けても。

×悪いパターン

  • 里帰り、産休などで食事量が倍増
  • 最後の油断で一気に体重増・・・

気がゆるみやすいのがこの時期です。一気に体重が増えると妊娠中毒症などのトラブルも心配。高カロリー食は極力控えて。「里帰り先で2人分食べなさいとすすめられる」「産休に入り家にいる時間が長い」など、誘惑が多々あると思いますが気をつけて。

妊娠中の食べ物「積極的に食べたいもの」「食べ過ぎ注意のもの」


妊娠中に積極的に食べたいもの・食べ過ぎ注意のもの

◆積極的に食べたいもの

妊娠中はふだんの1~2割増しの栄養素が必要だといわれていますが、むやみに食べる量を増やすのはNG。大事なのは「量」ではなく「質」。同じ栄養をとるなら「いかに低カロリーのものを選ぶか」がコツになります。ただし、低カロリーだからといって以下に紹介した食物だけを偏って食べ過ぎることは、 妊娠中の体に良い影響を与えません。いろんな素材を組み合わせてバランスの良い食生活を心がけましょう。


色の濃い野菜
緑黄色野菜はビタミン、鉄分、カルシウム、食物繊維など、妊娠中に必要な栄養が豊富に含まれています。 

大豆製品
体の主成分となるタンパク質は赤ちゃんの脳や体をつくるためにも必要な、大事な栄養素。大豆製品は植物性タンパク質が豊富で動物性タンパク質よりも低カロリー。また、食物繊維やビタミン、ミネラルも豊富な優秀食材です。

きのこ類
海草類同様、低カロリー。体重が気になるときは、おかずにきのこをまぜて増量すれば、満腹感が得られます。

脂肪分の少ないタンパク質
同じ種類でも、選び方でカロリーに大きな差が出るのが肉や魚。肉なら赤身やささ身など、脂肪の少ない部位を選んで。魚もトロより赤身のほうが低カロリー、高タンパク。いかや貝類は、低脂肪でおすすめです。

精製していない穀類
穀物の種、皮、ぬかにはビタミン、ミネラル、食物繊維がたっぷり。パンならば白い食パンよりも、全粒粉パンを。お米ならば精製された白米よりも胚芽米、玄米がおすすめ。



◆「食べ過ぎ注意」のもの

栄養バランスの悪いものやカロリー、塩分が高いものにも注意
「これは絶対ダメ!」というものは基本的にありませんが、外食やお弁当、インスタント&レトルトなどの加工食品は知らず知らずのうちに塩分、糖分、脂肪などをとりすぎてしまうので、気をつけましょう。


インスタント・レトルト食品、味つき缶詰
手軽に食べられるので、料理が苦手、仕事などで忙しい人はつい使ってしまいがち。でもインスタント食品は一般的にカロリーや塩分が高めで、使われている食品添加物も気になります。妊娠中は、できるだけ避ける努力を。

揚げ物
揚げ物は少量でもカロリー大! 同じ素材なら天ぷら、フライなど「揚げる」よりも、「焼く」「蒸す」などほかの調理法を選ぶほうが無難です。

市販のそうざい、弁当
市販のそうざい、弁当は一見栄養バランスがよさそうに見えますが、味つけが濃いめ。また着色料、保存料などどんな添加物が入っているかわからない場合もあります。たまに利用する程度ならOKですが頼りすぎないように。

丼物、めんなど一品物
一皿に主食と副食を盛りつけてしまう丼物やカレーライス、ラーメンなどのめん類は主食中心になりがち。副食が少なく、栄養バランスがいいとはいえません。

お菓子
洋菓子は脂肪分・糖分たっぷり。スナック菓子は高カロリーなので、避けたほうが無難です。「どうしても甘味を」という場合は油分の少ない和菓子、果物や甘みのある野菜のほうがおすすめ。

汁物
ラーメンやうどん、そばのスープには塩分がたっぷり含まれているので、全部飲み干すのは塩分オーバー!汁物は残すクセをつけましょう。同様にみそ汁も飲みすぎないよう要注意。

アルコール
アルコールを大量に飲んだ場合に、赤ちゃんの発育に影響があることは知られています。妊娠中は必ず禁酒してください。

妊娠中の過ごし方-胎児の発育を知る

胎児の発育を知る

第2月 

  • 身長約2cm 体重約4g 
  • からだの各器官の形成が始まる

第3月 

  • 身長約9cm 体重約30g 
  • 人間らしい顔つきになって、 四肢の区別ができるようになる

POINT
● 第4月に入ると胎盤が完成、流産の心配はほぼなくなる。 
● 妊娠届けを出し、母子健康手帳をもらう。

第4月

  • 身長約15cm 体重約120g 
  • 髪の毛が生え始め、 身長がグンと伸び始める
  • 成長度合いや個人差ががありますが、このあたりから性別判定が可能になる
POINT
● 中期に入ったら両親学級などを受講する。 
● 中期~末期は貧血や妊娠高血圧症候群が起こりやすいので注意が必要!

第5月 

  • 身長約25~26cm 体重約300g 
  • 胎盤が完成する 
  • 全身にうぶ毛が生え、からだが胎脂という脂におおわれ始める

第6月 

  • 身長約30cm 体重約600g 
  • 皮膚にしわが出てきて、 手指に爪が生え、 まつ毛がはっきりしてくる

第7月

  • 身長約35cm 体重約1000g 
  • 耳が聞こえるようになり、 足指にも爪が生える 
  • まばたきができる 皮膚が赤く、しわが多い

第8月 

  • 身長約40cm 体重約1600g 
  • 皮下脂肪が増え始め、 おなかの中での位置がほぼ定まってくる

POINT 
● 仕事をもっている人は出産予定日の6週間前から産前休業に。
● いつ出産が来てもいいよう、十分な体調管理を。


第9月 

  • 身長約45cm 体重約2400g 
  • からだが丸みをおびてきて、 各臓器の機能がほぼ成熟に近づく

第10月 

  • 身長約50cm 体重約3000g 
  • 皮下脂肪が完全について、 胎外生活の準備が完了する

妊娠中の過ごし方-体の変化


妊娠中の体の変化

第2月 

  • 月経が止まる 
  • つわりが始まる 
  • 下腹が張ったり、 腰が重くなる
  • 基礎体温は高温相が続く

第3月 

  • 尿の回数が多くなる 
  • 便秘になりやすい 
  • 乳房が張る 
  • 乳頭や乳輪が黒ずんでくる

POINT
● 第4月に入ると胎盤が完成、流産の心配はほぼなくなる。 
● 妊娠届けを出し、母子健康手帳をもらう。

第4月

  • つわりがおさまり、 食欲が出てくる
  • おなかが少しふくらんでくる 
  • 基礎体温は第4月後半からは下がり、 出産までは低温相に

POINT
● 中期に入ったら両親学級などを受講する。 
● 中期~末期は貧血や妊娠高血圧症候群が起こりやすいので注意が必要!

第5月 

  • 乳房が大きくなる
  • 体重が増え、おなかのふくらみが目立つようになる 
  • 早い人は胎動を感じ始める

第6月 

  • ほとんどの人が胎動を感じるようになる
  • おなかがせり出してくる
  • こむらがえりが起こりやすい

第7月

  • 足にむくみや静脈瘤が出やすくなる 
  • 妊娠線があらわれることもある

第8月 

  • 動悸、息切れ、胃のもたれなどを感じやすい

POINT 
● 仕事をもっている人は出産予定日の6週間前から産前休業に。
● いつ出産が来てもいいよう、十分な体調管理を。


第9月 

  • 心臓や胃が圧迫され、一度にたくさんの量を食べられなくなる
  • 動悸や息切れが激しくなる 
  • 下腹やもものつけ根に鈍重感を感じる
  • シミやそばかすが増えることもある

第10月 

  • 子宮の位置が下がり、 おなかが前に突き出てくる 
  • 胃の圧迫感がなくなり、 食欲が出る ・ 頻尿になる

妊娠がわかったら・・・二人で「親」になる準備を。

妊娠がわかったら、二人で「親」になる準備をしましょう

新しい命が自分のおなかに、又はパートナーに宿っていると知ったとき、喜びだけでなく、驚きやとまどい、責任感など、 複雑な感情を抱いた人もいるかもしれません。特に出産未経験の女性は、妊娠・出産という未知の経験に対する不安などもあるかもしれません。

妊娠は女性の心にもからだにも大きな変化をもたらします。
特に妊娠初期はからだのコンディションが思うようにコントロールできず、精神的にも不安定になりやすいもの。

でも、妊娠・出産は、 長い歴史の中で多くの女性がくり返してきた営みです。あなたのお母さんやおばあさん、そのまたおばあさんも。命の誕生という不思議ですばらしいできごとを、楽しんでみてください。

そんな時、パートナーの支えが欠かせません。
理解しあいながら二人で協力する事が大切です。

気をつけるポイント

  • 健康に気をつける。
  • 睡眠・栄養を十分にとる。
  • ストレスをためない。
  • 協力しあいながら、妊娠期間を過ごす。

妊娠中はふだんよりいっそう健康に気をつけることが必要です。赤ちゃんが順調に育つためには、母親である女性が休息、睡眠、栄養を十分にとり、心身ともに健康であることが大切です。 特に気がかりなことがなくても、妊娠中の女性のか らだにはいろいろな変化が起こっています。貧血や妊娠高血圧症候群など妊娠中に起こりやすいトラブルにも、十分気をつけなければなりません。

そうした妊娠中の女性の心身の健康と安定には、 周囲の理解と協力も不可欠です。特に大切なのは「夫(男性パートナー)」 です。お腹の中で子供を育てる大事に時期ですので、普段以上にいたわったりはげましあい、家事も積極的に行なってあげてください。両親学級などにもいっしょに参加してみましょう。妊娠・出産は、男性にとっ ても貴重な体験になる事でしょう。

女性だけでなく、妊娠期間中(280日)は男性にとっても「父親」として育っていくための大切な準備期間です。男性も妊娠に積極的にかかわり、ふたりにとって子どもはどんな存在か、親になるということはどういうことかなど、じっくり話しあっておきましょう。
新しい命とともに、ゆっくり親としての自覚を育んでいきましょう。